サイレーシ゛添加剤のコーンサイレーシ゛に対する効果
コーンサイレージ
飼料自給率向上のためにTDNの高い自給飼料としてコーンサイレージに期待するところは大きくなると予想されます。コーンサイレージの魅力は栄養価の高さ(TDN含量)であり、その高い栄養価をいかにロスしないようにするかがコーンサイレージ調製のポイントとなります。 コーンサイレージに使用される添加剤の殆どは乳酸菌ですが、トウモロコシは牧草に比べて乳酸菌の餌となる糖含量が多いことから、比較的良質なサイレージになりやすい材料です。 ここでは、当社の酵素入りサイレージ用乳酸菌「アクレモ」の効果を、コーンサイレージの栄養価に着目した東京農業大学の増子先生の研究成果(無添加とアクレモ区のデータを抜粋)をもとにご紹介いたします。
(全てのデータは、増子孝義、齋藤敏郎(2002) 乳酸菌製剤、酵素剤および活性水を添加したトウモロコシサイレージの給与が採食量、消化率および栄養価に及ぼす影響、平成11年度~平成13年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(1)) 研究成果報告書、31~38ページより引用しました。)
発酵品質 開封時の発酵品質は、無添加区とアクレモ区で差はなく、両方とも良質でした。
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化学成分および消化率 化学成分では、粗蛋白質やNFEといった易分解性の成分がアクレモ区の方で高くなり、繊維成分は低くなる傾向にありました。また、ヒツジでの消化率では、やはり易分解性の粗蛋白質、粗脂肪、NFEがアクレモの方で高くなり、繊維成分の消化率は低くなりました。
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栄養価、採食量および養分摂取量 コーンサイレージの化学成分、消化率から、栄養価が改善される傾向にあり、採食量も増加傾向にあったことから、養分摂取量が無添加に比べて高くなりました。
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栄養価に差が出た原因 コーンサイレージの発酵品質に差はなかったのに、栄養価では大きな差がありました。推測の域をでませんが、下のイメージ図1のように、無添加は貯蔵期間中にダラダラとpHが低下したのに対し、アクレモ区は速やかにpHが低下したことが予想されます。pHが十分に低下するまでの間は養分ロスが起こりやすくなるので、速やかにpHが低下したアクレモ区は養分ロスが最小限に抑えられた可能性があると思われます。 今回の栄養価の改善は、乳酸菌のみでも認められております。栄養価の高いサイレージを調製するために乳酸菌添加剤の使用を考えてはいかがでしょうか。
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サイレーシ゛添加剤のコーンサイレーシ゛に対する効果