技術情報

栄養

蛋白質と炭水化物のハ゛ランス

乳牛が摂取した栄養の多くは、先ず、ルーメン内に生息する微生物が利用します。即ち、乳牛を健康に飼うということは、ルーメン内の微生物を健康に飼うということです。①摂取された蛋白質の中で、分解性・溶解性の部分は、微生物の出す酵素による分解作用を受...
カビ毒

サイレーシ゛のカビ毒について

近年、カビ毒は分析手法が向上し、微量でも検出できるようになりました。そのため、カビ毒が原因と思われる疾病などの症状についても明らかになりつつあります。ここでは、飼料で注意が必要なカビ毒について紹介し、サイレージでの汚染状況などを説明します。...
F1

「名人」シリーズを用いた導入エフワンの肥育給与体系

「名人」シリーズを用いた導入エフワンの肥育給与体系 導入日のエフワン素牛は、当日は粗飼料(乾草、稲ワラ)のみを給与し、ゆっくりと休息させます。(以下、給与表参照)1 肥育開始は8ヶ月齢、体重260~280kgを目安としています。2 生後13...
飼料計算

ラップサイレージ、および乾草の乾物給与量の推定

乾物摂取量を把握し、飼料計算を行う上で、粗飼料の乾物摂取量(飼料から水分を除いた量で、1日1頭あたりどのくらい摂取しているか)を推定することは非常に重要です。 きざみサイレージならば、TMRへの混合量にサイレージの乾物率をかけることで、乾物...
細切サイレージ

添加剤、細切サイレーシ゛

サイレージ添加剤の種類と牧草細切サイレージに対する効果 サイレージの原理      サイレージの変敗を抑えるには、上図のように2種類の雑菌を抑制する必要があります。一つは生育に酸素が必要な好気性細菌で、これは踏圧・密封によりサイロ内の酸素を...
哺育

子牛の下痢の予防方法について

子牛の下痢は、子牛の生死に関わる問題ですし、その後の数ヶ月に渡って免疫機能を低下させるといわれています。そのため、幼齢期に下痢を発症するか否かは、一生の抗病性や生産性にも影響を及ぼします。ここでは、下痢の予防方法について紹介します。 1. ...
疾病

サシバエについて

1.実 例    ある年の9月下旬に、札幌市近郊の大型酪農場(フリーストール)から、乳牛の行動がおか    しいという連絡があり訪問しました(図1左)。  担当の方の説明では、9月中過ぎから次のような状況にあり、サシバエがいたということと、...
コーンサイレージ

サイレージの二次発酵対策

サイレージの二次発酵は、古くから問題視されていながら、いまだに現場で散見される課題です。サイレージが二次発酵してしまうと、発熱に伴ってサイレージの栄養価が下がり、嗜好性も低下して、十分に食込めなくなります。また、TMRの発熱はサイレージに含...
飼料計算

飼料計算で用いられる項目について

現在、飼料計算を実施し、給与した飼料全体を栄養学的に評価する際には、様々な栄養成分がその指標として利用されています。その一部を紹介します。<水分>      飼料中の『水』の含量。飼料の品質や乾物摂取量に影響します。<乾物>      飼料...
疾病

蹄の疾病について

【趾間(しかん)フレグモーネ(趾間壊死桿菌症、趾間腐爛(ふらん)、股腐れ)】(症状)   趾間(内・外蹄の間)の皮膚に炎症が始まり、趾が発熱、痛みを伴って腫れます。腫れは、趾の前面中央と蹄球の上の皮膚から始まります。突発的な跛行(はこう)か...
疾病

周産期病について

<低カルシウム血症>   周産期病の中で最も発生率の多いのは低カルシウム血症です。これにより起こる神経過敏、進行性の筋力低下、強直歩行、起立不能、食欲不振などの症状が、第四胃変位やケトーシスの発生、泌乳量の低下や繁殖成績の低下など、様々な周...
細切サイレージ

スラリー散布と牧草サイレージの発酵品質

牧草サイレージの発酵品質が悪化して、酪酸やVBN(揮発性塩基態窒素、主にアンモニア)含量が高くなると、飼料摂取量の低下、乳量の減少、乳房炎やケトーシスなどの疾病の増加など酪農経営に大きな影響があります。牧草サイレージの不良発酵(酪酸発酵)の...